ハニカムキュートジェルのお話

「ヒールのあるサンダルやパンプスを履くと、足が前に滑って・・・。」
「靴擦れができて・・・。」
「痛くて困っています・・・。」

このような問い合わせが、最近多くなってきました。
そんな中、先日の読売新聞で靴の中敷特集が組まれていました。
足の前すべりを防止するもの、透明なもの、弾力性があるもの等の紹介です。

当社は日本でのインソールやフットケア用品の先駆けとして
“クラブヴィンテージコンフォート”を販売してきましたが、
記事のように女性向けのインソールは、近年多様化してきています。

そこで今回は当社のジェルインソールの中で、最も人気の高い
ハニカムキュートジェル」の話をいたします。

ハニカムキュートジェルハニカムキュートジェルは、女性向けのパンプス、サンダルやミュール用に
開発されたジェルタイプのインソールです。

実はこの商品の開発には、その前身である「キュートインウォーク」という
商品の存在を抜きにしては語れません。
キュートインウォークは、ソフトなジェルクッションで人気もあり、
機能的には全く問題なかったのですが、ヒールのあるパンプスやサンダルに
使用するという特性上、インソールにかなりの負荷がかかるため、
長期間の使用や、歩き方に癖のある方への耐久度が少し物足りませんでした。

もちろん欠陥商品ではありませんが、耐久性のアップは課題となっていました。
当社としては、まず手はじめに、単純に厚みを増すことを考えてみましたが、
耐久性は向上する反面厚すぎるとフィット感やサイズの問題がおこります。

また、個人によって若干の違いはありますが、3mmの厚みが
中骨足に優しいという統計から、厚さは3mmで耐久性を
よりアップさせるための研究を行いました。

こうした試行錯誤の末に、従来のエンボス加工から、
カカトのジェルクッションでも実績のある、ハニカム構造にたどり着いたのです。

ハニカム(Honeycomb)とは英語で“はちの巣”のことです。
六角形の筒が規則正しく組み合わさっているハニカムは強度が高い上に軽量で、
また衝撃吸収性が高いことが最大の特長です。

ご存知ない方も多いと思いますが、飛行機のボディや床、
そしてスペースシャトルにもハニカム構造が応用されています。
ちょっと物理化学っぽい話になってしまいましたが、
とにかく耐久性が高く、衝撃吸収力があるのでインソールの構造として応用すれば
品質とお客様満足度が向上すると確信し、数年間メーカーの担当者と試行錯誤を
繰り返して完成したのがハニカムキュートジェルなのです。

そして歩行時にインソールがめくれることがあるといった問題も、
スロープ構造によって改善し、「靴を脱いだ時に目立たないもの!」から
「靴を脱いだ時にかわいい感じのもの!」といった需要の多様化に対応するため、
[ブラック+シルバーラメ]のエレガントタイプや
[ピンク+シルバーラメ]のキュートタイプも開発いたしました。

もちろん見た目だけではなく、高いヒールのパンプスやサンダル、
ミュールなどを履く女性の足の疲労対策としても好評です。

大きなジャンボジェットの機体と同じ構造を、
小さなつま先用のインソールに利用しているなんて、
一般的には想像もつかないことでしょう。

しかし、少し偉そうで恐縮ですが、こんな小さな商品でも工夫次第で、
より良いものができる!

R&Dスタッフ全員のこだわりと情熱がこの商品の大ヒットを生んだと自負しております。

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